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劇薬レッスン⑤脳天の向き

今週の劇薬は「極微量で大きな効果」と言う意味で、劇薬中の劇薬です。



脳天の向きが まっすぐ(基本のアドレス)
   ↓
田中ブログ15-3




脳天右向き (= 帽子のツバの上の面が、飛球線後方カメラから映っている状態)
   ↓
田中ブログ15-1
ドライバーで、憧れのハイドローが打てるかも
代表例 : ロレーナ・オチョアのダウンスイング時



脳天左向き (= 帽子のツバの裏面が、飛球線後方カメラから映っている状態)
   ↓
田中ブログ15-2
アイアンで、憧れのダウンブローでボールの先のターフが取れるかも
代表例 : 川村昌弘プロのフォロースルー時


是非、両方とも試して、弾道の変化やインパクトの手ごたえの違いを感じてみて下さい。
ポイントはインパクト迄、脳天の向きを保つことです。


私のレッスン経験の感覚では、スタンスの向きだけ30度左向き(オープンスタンス)や、30度右向き(クローズスタンス)にしてもクラブヘッドの「軌道」や「打ち込み角度」は1度しか変化しません。
それに対して、この脳天の向きだけ3度変えれば、3度「軌道」も「打ち込み角度」も変化します(劇薬じゃの~)


自分が「脳天右向き」か「脳天左向き」かどちらの傾向があるかは、厳しい第三者の目(舛添都知事風)で見てもらうのが一番ですが、自己分析するなら

① 効き目(望遠鏡を覗く際に使う方の眼)が左眼の人は脳天右向きになってしまい易く、右眼の人は脳天左向きになってしまい易い傾向があります。

② ドライバーショットの時、ティーアップが高めの人は脳天右向き低めの人は脳天左向きと言うのもだいたい当てはまっていますので自己分析してみて下さい。

自己分析で判明したのと反対の脳天の向きをすれば今まで出来なかったいろんなことが急に出来るようになります。それはドライバーの直打ち(=ノーティーアップ)だったり、ドラコン用のハイドローだったり、ディボット後からグリーンに乗せることだったり、左足下がりの傾斜から3Wで球を浮かすことだったりです。

「脳天の向き」は初心者が芯でヒット出来るようになる為にも、上級者があらゆるライからイメージ通りの弾道を操る為にも重要なポイントです。
尚、上級者はこれから打ちたい弾道をイメージしつつ目標を見ながらアドレスに入るので、意識せずとも状況に応じた脳天の向きになっているものです。

サム・スニードは弾道を打ち分ける時、「何も変えない、ただイメージするだけ」、奥田靖己プロは、「目つきだけで打ち分ける」とおっしゃいます。それを初心者にも分るように具体的に表現するなら「脳天の向き」という事になると私は思います。

PS : この事に気付くきっかけとなったのは、阪神大震災直後に近所の練習場で偶然お会いした、当時それほど面識もなかった大先輩の西川貴祥プロに「スライス打ってみろ」と言われて打った後、「そんな逃がしたスライスじゃアカン。こうじゃ」と言って私の脳天をグイッと左向けにしました。それで打った次のスライスは・・・球が生きてました。あの感動は今でもハッキリ覚えています。ひとめ見てそうレッスンしてくれたのは当時よっぽど私の脳天が右向きだったのでしょう。確かにフック一辺倒のゴルフでした。

レッスンの仕事を30年もして、今、レッスンと言う仕事のモチベーションがちゃんと保てているのは、西川先生をはじめ、福島修先生、宮本省三先生に自分がレッスンしてもらい、与えてもらった時の感動の経験があるおかげだとつくづく感謝しております。そういう意味では技術のワンランクアップより、もっともっと大きな物を与えてもらったんですね。



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